動物園大集合　みんなで動物園に行こう！

沿革と概要
浜松市動物園は，昭和２５年（１９５０年）浜松城公園で市制４０周年を記念して子供たちに「夢」を与えるため開催された「浜松こども博覧会」の跡地を利用して，同年１１月１日静岡県下初の動物園として開園しました。以来，長年にわたり市民の憩いの場として多くの方々に親しまれてきましたが，施設の老朽化及び都市公園整備事業の一環として昭和５８年（１９８３年）４月現在の舘山寺へ移転しました。　
　新動物園は，１４６，０００平方メートルの広さを有し自然の地形を利用して起伏に富み，全体的に森の中の動物園をイメージして作られており，さらに浜名湖の景観にもめぐまれて自然公園の色彩を濃くしています。隣接のフラワーパークも含めた４４６，０００平方メートルの舘山寺総合公園の中で，花や植物を主体とした「フラワーエリア」の静的空間と，「動物エリア」の動的空間を有機的・一体的なつながりの中で鑑賞できるように配置されています。空間をできるだけ多くとりいれた各動物舎には約１３０種５００頭の動物たちがのびのびと生活しています。
　園の特色として，展示動物ではサルとキジの種類が多いこと，ダチョウの飼育・繁殖で数多くの実績をあげていることなど，また開園当初より環境問題に配慮しており，汚水の三次処理による中水としての再利用，動物の糞を堆肥として再利用していることなどがあげられます。中でもサル類の飼育と繁殖に力を入れており，体重１５０ｇほどしかない最小ザル，「ピグミーマーモセット」から２００キログラムにもなる最大のサル「ゴリラ」まで約３０種類を飼育しています。特に，ゴールデンライオンタマリンは国内の動物園では浜松にしかいない希少動物で，繁殖個体を含めて１０頭を飼育しています。この他に，社会教育の場として子供を対象とした体験学習や動物ふれあい教室などの開催や，春・夏の写生大会，夏まつり，ニューイヤーフェスティバル，動物園ウラ側探検などの各イベントを開催しています。また，以前からの懸案であった観覧路の急勾配を緩やかにする改修工事を平成　１５年（２００３年）に行い，だれもが安心して利用できるようユニバーサルデザインにも配慮しています。

主な施設
獣　舎
全体に公園的要素を十分に生かして設計されており，獣舎の構造については地震対策に十分配慮するとともに，一部の獣舎には雨天観覧路を併設しています。
休憩所
ゾウ舎前には大型の屋根付き休憩所がある他，園内の９ヵ所に四阿（あずまや）や，パーゴラなどを配した休憩所が設置されています。その他に，観覧デッキや子供向けの遊具施設，授乳施設などが設置されています。
展　示
自然の地形を最大限利用し，ゆったりとした獣舎に日本では浜松市動物園でしか見ることができないゴールデンライオンタマリンなど小型サルから大型のゴリラまで約３０種のサル類，および約２０種類のキジ類を比較しながらご覧になることができます。また，動物ふれあい広場では，ウサギやヤギ，ヒツジなどの小動物とふれあうことができます。こんちゅう館では，静岡県西部地方の昆虫を中心に，標本約５，０００点を展示しています。